期日も迫りに迫ってきましたが
先日 奈良国立博物館で開催中の
源信展にいってまいりました
源信展・・
京都国立博物館なんて
国宝展!とか 派手で豪華な展示会をやるというのに
奈良は 源信っていわれても・・
聖徳太子!とか 万人が知ってるであろう有名人ならばともかく
源信・・っていわれましても 誰それ?偉い人??
という感じで いかにも奈良らしく奥ゆかしくも地味なテーマ
であらせられるので きっと空いているだろうと思っていましたら
平日でもまさかの混雑でございました 源信さんを見くびっていました すみません
展示の目玉は上のパネルのように
ほの暗くも激烈な六道絵 地獄絵図でございます
源信 という平安時代のお坊さんを
だいぶ失敬なほどに簡単に説明しますと
往生要集 という書物に
こうゆう悪行をしたらこっちの地獄に落ちる
と おどろおどろしい色々な地獄の様子をがっつり書き
こんなところへ堕ちずに 極楽往生してキラキラの仏の世界に
行きたいならば 念仏を唱えましょう と説きました
その後 それを読んだ平安人の間で
地獄は嫌すぎる 極楽浄土に行きたいブームが起き
キモ怖い地獄絵図や 対極にある ありがたくもまばゆい 来迎図や 極楽浄土の曼荼羅が
描かれ 拝まれたのです
現代の私たちの持つ 地獄のイメージ
閻魔大王がいて 鏡で嘘を見抜かれて 舌を抜かれて
鬼に連行されて 針の山に落とされる または血の池地獄 等の原型です
そういうことで 源信様の仕事の影響力は1000年先まで長く絶大だったわけです
展示は
前半に観客が期待していた恐ろしい地獄ワールド
六道絵・・地獄・餓鬼・畜生・阿修羅・人間・天人の六つの世界を示す絵図
その中の地獄 も 地獄と一口に言いますが 阿鼻地獄 黒縄地獄 など いろいろあり
どれも陰惨極まりない様子をヒロヤマガタか!というくらい登場人物・鬼・蛆虫・細かく描いた絵図
人道不浄相という 貴人の死体が野に捨てられて膨らんで腐乱して獣に食われて・・・結果骨になる絵図
現実にある無常・惨さが冷静に描かれており そんなに細かに見ていた絵師の人間性が気になります
等 昭和のおばけやしきのようにじっとり且つ陰惨な恐ろしさがありました
当時の絵師達の もっとリアルに!緻密に!残忍に!と持てる力を全て注いで
人々を恐れさせようとした気迫が溢れておりました
もう入場したときから 地獄ワールドの不穏な空気を察したのか
連れた子供三歳は こわーい もうあるかないよ〜 とか言い出しました
そういえば この子は1ミリのダニでも見つけて 虫こわーい とって〜 とか言う
極度のビビリっ子でした こんなところに連れてきてごめん
しかし しょうがないので抱えて観覧してましたが 子供は怖いし興味もないので ぐー がー と嘘寝を始め
すぐに本気で寝だし 私は展示のすべてを13キロぐったりしたお肉を抱えてみることになり
苦行状態になっていました もちろん歩きとおす根性が無いので しょっちゅう椅子に座っては
置いてある図録を見て休憩してました おかげさまで常より理解が深くなった気がいたしました
展示の後半は 極楽ワールドでした
京都の平等院からきてくださった天人様方もいらっしゃり
前半とはうって変わって 幸福感溢れ安らかに観られます
幸福感あふれてますが
阿弥陀如来来迎図をよくよく見ると
お亡くなりになったかたを仏がお出迎えする来迎図にもランクがいくつかあり
一番よいものは阿弥陀や飛天やらオールスターな ディズニーのエレクトリカルパレードの
ような豪華なお出迎えですが
ランクが下がりますと 仏様の人数やら オプションの飛天さま が無くなったりしてゆき
最低ランクになりますと もう人物すらこなくて 乗り物の蓮だけ飛んでくる・・
ということでした さみしい
極楽往生にも格差が!と思いましたが たとえ無人の乗り物が来るだけでも
地獄にくらべたらよっぽどいいわ と思いました
自動運転の車みたいでクールtともいえます
タクシーの運転手(仏)に話しかけられたりしたくない人はこちらのほうがかえって良いでしょう
大麻曼荼羅もありまして これは本当にすばらしく 極楽の幸せな世界が細かにあらわされており
ぼーっといつまでも観ていられます
そうゆうわけで後味の良い 親切な展示でしたが
最後出口に 撮影コーナー が親切にありましたが
上の写真のヤツです・・これは なんか ちょっと
真ん中に納まって写真を撮るのに躊躇します
地獄で鬼にしばかれている図になります
おじさんが 老いたお母様を真ん中に立たせて写真を
撮って二人ニコニコしていましたが
おお・・ご母堂を地獄へ・・いいのか?!
と私は一人で勝手に愕然としてしまいました
が 勇気とノリの良さのある方は
このパネルで地獄の鬼にしばかれてる図を撮ってみるのも
良い思い出になるかと思います
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